tachisanの日記

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吉田手工業デザイン室 ステンレスピーラー

日常生活で何気なく使っているものは多く、100均とかで済ませてしまっているものも多い。そんなものの代表の一つがピーラーだった。使うたびにいつも若干のストレスを感じながらも「こんなものか」で過ごしていたんだけど、QoLを上げるにはこういうことから変えていくかということで、良いピーラーを買ってみることにした。

今回はやはり地元新潟の金物の産地、燕三条製にしようということで探していて、下記のものに辿り着いた。

 

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吉田手工業デザイン室 ステンレスピーラー 全体図

吉田手工業デザイン室は東京小金井市を拠点とした、吉田守孝さんのデザイン事務所である。

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このピーラーは吉田さんが手がけたステンレスラウンドバーシリーズであり、量産化に移行したプロダクトの一つである。

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外観は前出の通り、持ち手は市販のものよりは太めで心地よい重みを感じる。全体に角はRを大きく取ってあり、触り心地は柔らかい。また、くびれ部はねじ止めになっている。

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吉田手工業デザイン室 ステンレスピーラー くびれ部

恐らく100均のものだと思われるピーラーの同じ場所を見てみると、こちらは恐らくスポット溶接だと思われる。

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比較品 くびれ部

溶接の方が手間がかかってそうと思われる人もいるかもしれないけど、スポット溶接は上下から電極で挟み込み、その場所に大電流を流すことで発熱させ、溶着させる抵抗溶接のため、工程としては一瞬で終わる。一方でねじ止めの場合はまずタップ加工によってネジ穴を設けなければならず、その場合はまず下穴を開け、タップ加工し、生じたバリや切り子を除去し、と手間がかかる。金物製品の場合はネジというのは結構手間がかかるのである。

あえて手間のかかるネジにしているのは、このネジを外すことで刃を換えられるようにしているからである。これまでは大量生産、大量消費の世の中だったし、今もそういう業界は多い。でも、こうやって良いものを長く使うのは気持ちがいい。

さて、肝心の切れ味だけど、これまで使っていたものとは全く比べ物にならず、異様に切れる。これまでの切れないピーラーの要領でやると身までスパスパ切れて勿体無いくらい。ピーラーの本来の機能が研ぎ澄まされているこの感じはとても心地よい。おすすめの一品です。