tachisanの日記

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Ember Mug2はいつでも最適な温度で飲める最高のマグ

温かいコーヒーは美味いが、冷めたコーヒーはクソ。しかし、どんなに優れた保温マグであっても物理法則からは逃れられない。冷却速度の傾きは多少小さくなるが、たとえばベストなおいしさの温度が57度だとすれば、その温度となるのは極めて一瞬なのだ。ではどうするか?その答えがこの製品だ。

今回この製品に至る前に色々調べたけど、多くの製品は保温能力が十分でなく、使っていくうちに結構冷めてしまうというレビューが多かった。それらは大抵普通のカップをホットプレートの上に乗せて使用するような形態であり、接触部の熱伝達はほとんど期待できないものと思われる。そうなると、熱量を多く伝えるためにはカップとプレートの温度差をつけるしかないわけだが、机の上でプレートの温度をそんなに上げるわけにもいかず、思ったように温められないと思われる。(銅製のカップにして、TIMを接触部に置けばもしかしたら結構いけるかもしれないと今思った。)

効率よく飲み物を温めるには、カップ自体が加熱され、壁面を介しての熱伝達とするのが最も良い。この製品はそれを実現した製品となる。

Ember Mug² - Heated Coffee Mug - Ember®

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Ember Mug2箱

外箱は結構大きく、ずっしりとしている。

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Ember Mug2 製品一式

カップカップを乗せるプレート、ACアダプタがついてくる。

前述したように、市場によくある製品はプレートが加熱されるものだが、本製品のプレートは充電台となっている。これでカップを充電する。つまり、カップの側に加熱部、バッテリーが仕込まれている。カップは見た目結構大きいが、入る量は約300ml(これより大きいモデルもある)であり、カップの中を覗くと底上げされていることに気づく。ここに加熱部等が含まれている。

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Emberアプリ画面

アプリを起動すると、現在の飲み物温度(中央)と設定温度(下部)が示される。カップとはBluetoothで接続され、飲み頃の温度になると通知を受け取ることもできる。設定温度は下のゲージをスライドしても良いし、上にスワイプするとプリセット画面もでてくる。

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Emberアプリ 空の判定

飲み終わった容器を置くとどうなるかというと、上記のように空と表示される。このメカニズムははっきりと分からない。恐らく加熱部と測温部を離れて設置しておき、飲み物がある場合は飲み物(液体)を介して測温部が昇温され、空になると筐体(セラミック)を経由しての熱伝導となるために昇温速度に違いが出て、空判定をしているのではないだろうか。

 

充電プレートに載せている間はずっと温度をキープできるが、カップのみにした場合、1〜2時間程度(周囲の温度にもよる)の保温時間となる。そのため、一般の保温マグの方が優れているのではという意見がレビューで見られる。しかし冒頭で述べたように、この製品の良い点は温度をある一点にキープできることにある。いつ口をつけても同じ温度であるという体験はなかなかに心地よく、冬場に温かい美味しいコーヒーを飲みたいという気持ちを十分満たしてくれる。

 

温度が示されるまで意識したことがなく、57度は最初そんなに熱くないと思っていたが、少し熱すぎると感じるほどだ。90度以上の熱湯を注いで飲んでいることを考えると違和感があったが、注ぐ前は大抵カップは冷えており、カップの熱容量分温度が下がることを考えると、注いだ後短時間で60度前後まで冷えているのかもしれない。実際このアプリで注いだ直後を見ると、みるみる温度が下がって60度くらいになる。そんな温度に関する気づきも与えてくれる良い製品でした。

 

ただ、ちょっと高い。今回ネットで見ていた中で最も安かったのは実はAppleのサイトだった。それでも13000円もするので、人には気軽におすすめできない。それでもいつ口にしても飲み物が同じ温度というのはなかなか心地よい体験なので、興味のある人はチェックしてみてください。

www.apple.com